診療案内
診療の概要・特徴
当科では、乳がんをはじめとする乳腺のさまざまな病気の診断と治療を行っています。一人一人の患者さんの病状やご希望を考慮しながら、最適な治療法を提供することを信念に掲げています。
乳がんの病態は多様性に富み、単一的な治療ではすべての患者さんを治すことはできません。
がんの広がり具合から乳房を全切除しなければならない患者さんに対しては、術前から乳房再建を前提とした治療を提案しています。形成外科との連携を図って一次(乳がんの切除と同時に行う)乳房再建手術を計画していきます(藤田医科大学病院ブレストセンター)。乳房切除後に乳房再建のご希望があった場合にも、乳房再建を提示していくことが可能です(二次乳房再建)。
手術前や手術後には再発予防目的で化学療法を行うことがあります。臨床腫瘍科との連携を図って外来薬物療法センターでの化学療法を実施していきます。外来薬物療法センターにはがん薬物療法を専門とする臨床腫瘍科医師のほか、がん専門薬剤師、がん化学療法看護認定看護、管理栄養士、メディカルソーシャルワーカー、歯科衛生士が常駐しています。副作用対策のほか、がん治療に伴う不安にも親身に対応・指導を行い、安心して薬物療法が受けられるような環境となっています。
疼痛に関しては、緩和医療科と連携を図り、入院・外来を通じて、患者さん一人一人が、できる限り平常の生活を送れるように支援をしています。
当院は全診療科において国内最高水準の医療を提供しています。循環器疾患、呼吸器疾患、脳血管疾患などさまざまな合併症を持つ患者さんやご高齢の患者さんに対しても、関連診療科での治療と並行して、乳がん治療が行える体制を整えています。
主な対象疾患
- 乳がん
- 良性腫瘍(乳腺線維腺腫、葉状腫瘍)、乳輪下膿瘍、授乳期乳腺炎、慢性肉芽腫性乳腺炎
- BRCA陽性者に対する乳房治療
具体的な治療
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1 原発性乳がんに対する初期治療 (術前化学療法、手術、術後化学療法、術後内分泌療法)
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2 転移性乳がん(再発)に対する治療(薬物療法、放射線療法など)
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3 乳房切除後上腕リンパ浮腫に対する治療(保存的治療)
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4 良性腫瘍に対する局所麻酔下摘出術
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5 乳輪下膿瘍に対する根治手術(薬物療法、手術)
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6 授乳期乳腺炎に対する治療(薬物療法、手術)
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7 慢性肉芽腫性乳腺炎に対する治療(診断、薬物療法、手術)
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8 BRCA陽性者に対する予防的乳房切除術